フルタイム勤務、育児、家事……
どれも中途半端になってしまって、自分を責める日々。
「子どもとの時間を大切にしたい。でも、キャリアを手放すのは不安」
そんな思いを抱えながら働き続けていた私が、「退職」という選択をしたのは、
現実とのギャップと、自分自身の限界に気づいたからでした。
この記事では、正社員を辞めるまでにどんな壁があったのか、
その後どんな準備をし、今どんな気持ちで日々を過ごしているのか――
自分の経験をもとに綴っています。
「このままでいいのかな」と感じている方が、
少しでも気持ちを整理できるきっかけになりますように。

はじめまして、牧野いとです。
仕事と育児の両立に悩み、14年勤めた製薬会社を退職。
現在は、WebマーケティングやWebデザイン、ライティングを学びながら、働き方や学び直しのリアルを発信しています。
「このままでいいのかな」と感じたとき、少し立ち止まるきっかけとなるような記事を目指しています。
▶詳細プロフィール
正社員を手放したことで、自分らしい暮らしが始まった
今、私は「無理をしなくてもいい」と感じられる毎日を過ごしています。
フルタイム勤務を辞めてからは、職業訓練で新しい分野を学びながら、家族との時間も大切にできるようになりました。
正社員を辞めるという決断に至るまでには、本当にたくさん悩みました。
「キャリアを手放して、本当に大丈夫だろうか」
そんな不安が、ずっと頭の片隅にあったからです。
けれど実際に退職してみると、
時間に余裕が生まれ、心にも体にもゆとりが戻ってきました。
少しずつ生活リズムが整い、自分自身を取り戻していく感覚があります。
「思い切って退職してよかった」
今となっては、心からそう思っています。
退職は決して「逃げ」ではありませんでした。
むしろ、これからの人生を自分らしく選び直すための一歩だったのだと、実感しています。
制度よりも“空気”がつらかった。限界に気づくまで
私は新卒から10年以上、製薬会社の営業職(MR)として働いていました。
時短勤務やフレックス制度も整っていて、外から見れば“ホワイト企業”です。
でも実際は、制度があっても「使いづらい空気」がありました。
とくに地方勤務では、時短を使う人がほとんどいません。
平日の夜や週末にイベントが入り、育児との両立は難しい状況でした。
上司や同僚に迷惑をかけたくない。
家庭を理由に、仕事の質を落としたくない。
そんな思いで、仕事も家事も育児も、全力でこなしていました。
気づけば、心も体もすり減っていたのです。
さらに大きかったのは、「ロールモデルの不在」でした。
私がいた部署には、子育てと両立して働く女性社員がほとんどおらず、
社内報に登場する「両立しているワーママ」は、たいてい東京や大阪など都市部に集中していました。
同じ会社にいても、悩みを共有できる人がいない。
どこか孤立しているような感覚が、じわじわと心を削っていきました。

この働き方、いつまで続けられるのかな……
そんな思いが、日を追うごとに膨らんでいきました。
「辞める前にできること」をやり切ったからこそ、後悔しなかった
頭では「もう限界かもしれない」と感じていても、
実際に「退職します」と口にするまでには、時間がかかりました。
誰に相談すればいいのかもわからず、ただ焦るばかりの日々。
そんななかで、私は少しずつ自分の気持ちと向き合いながら、
“今の自分にできること”を整理していくことにしました。
まずは転職エージェントに登録し、働き方を変える道がないかを相談。
でも返ってきたのは、「未経験・時短希望では紹介が難しい」という現実的な言葉でした。
正直、とても落ち込みました。
それでも私は、「できることは全部やってみよう」と気持ちを切り替えました。
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とくに大きかったのは、「すぐに働かなくても暮らしていける」と実感できたことです。
その瞬間から、ようやく退職後の暮らしを前向きにイメージできるようになりました。
やれることは全部やった。
そう思えたからこそ、私は後悔なく退職を決断できたのだと思います。
人材会社のエージェントは求職者が転職に成功した際に企業から支払われる成功報酬型です。
エージェントにとっては、フルタイムで働けて、対象の職種への経験値が高くて即戦力となる人材を紹介したほうがビジネスとして効率が良いのです。
私たちは、もっと柔軟に“働き方”を選んでいい
退職後、私は職業訓練でWebマーケティング・デザイン、ライティングを学びながら、自分のペースで働き方を模索しています。
この選択が正解かどうかは、正直まだわかりません。
でも、「正社員を手放したからこそ見えた世界」がたしかにありました。
働き方はひとつではありません。
そして、“選び直し”はいつからでも遅くないと思います。
大切なのは、「どう生きたいか」を自分で選び取ることだと感じています。
まとめ|「このままでいいのかな」と感じたあなたへ
かつての私も、「辞めたいけど、辞められない」と何度も迷いました。
でも一歩踏み出したからこそ、見える景色がありました。
もし今、あなたが働き方に悩んでいるなら、
「続けるか辞めるか」ではなく、
「どんな暮らしを選びたいか」という視点で考えてみてください。
あなたにとって納得のいく答えが、きっと見つかるはずです。

一度きりの人生です。自分を大事にしていきましょう。
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